新井 将司Masashi Arai
「社会保険労務士」の使命と可能性への挑戦を続けている
【役員に聞く!】社会保険労務士としての挑戦と展望
Q.新井さんは社会保険労務士として非常に幅広い内容の支援や活動を行われている印象があります。まずは、現在の仕事内容を具体的に教えてもらえますか?
社会保険労務士としての仕事は、現在は人事制度コンサルティングを中心に仕事をさせてもらっていますが、事務手続きや給与計算、就業規則作成、年金相談や裁定請求、助成金申請、教育研修・採用支援、組織再編やIPO、労務コンプライアンス調査等、人事労務に関わる支援は、網羅的に対応してきました。現在でもオールマイティに人事労務課題を解決する支援を、主に法人向けに行っています。
Q.ここまで多岐にわたる業務をこなすためには社内外の連携も重要そうですね。
はい、その通りです。お客様の人事労務課題解決のために社内外のアライアンスや協業も積極的に行っており、事業開発やマーケティング調査のようなことも取りまとめて行っています。
根底には「誠実な社労士業務を提供し社会に貢献する」という企業理念をどう体現するかがありますが、そのためにたくさんのサービスや支援等にチャレンジしてきたので、幅広い支援や活動を行っているというように見えているかもしれません。ただ人の専門家である社会保険労務士の「新しい可能性に挑戦し続ける」というのは継続的に意識しています。
Q.汐留社会保険労務士法人社内での役割についてもお聞かせください。
社内では事業統括役員として、中長期や単年度の経営戦略や計画を作成し、事業企画や推進を行う役割をメインで行っています。
「人事労務・社会保険のトータルアドバイザリー」として自分たちは何ができるのか、何を求められているのかを考えて事業を企画し、そしてそれをアプローチして実行するための方法、採用や教育計画等、経営に関する全般の戦略設計を行っています。
Q.仕事のやりがいや面白さはどんなところに感じていますか?
人に感謝されるというのは第一にあると思います。
「働く」ということは生活や人生に密接に紐づいていて、様々なライフステージにあわせて支援ができるので、とてもやりがいがあり感謝される仕事だと思っています。
そしてそこに関連して自分たちのやっていることが、業界や規模問わず全ての会社、そして多様な働き方や人生観を持つ全ての個人の役に立つことができる、というのは面白さかなと思います。人の役に立たない仕事は無いですが、その幅や関わり方が本当に広いと思っています。この仕事をすることで、普段関わることができないであろう仕事、会社、立場、行政の人々に出会って、いろいろな場所に行くことができている、というのは楽しさがあります。
Q.汐留社会保険労務士法人に入社してから仕事内容はどのように変化してきましたか?
入社当時資格は持っていましたが、全くの未経験だったので分からないことだらけでした。
手続きや給与計算、年金や助成金など、目の前の仕事が次々と降ってきて、それを覚えて対応していくのに必死でしたが、専門士業とか個人事業主は自分でやりきる覚悟は必要というイメージや、修行期間としての意識はあったので、早く一人前になれるように努力していました。
1~2年仕事をしていると自分で完結できる仕事も増えて、社内外でも信頼してもらって仕事も獲得できるようになり、自信もついてきました。人も増えて仕事を教えたり分担したりすることもでてきたのですが、それもたくさんの勉強になりました。4年目に法人化することになり、そこでありがたいことに法人社員(役員)の立場にさせてもらったのですが、この時にチャレンジしてよかったと思っています。
Q.法人化という大きな変化があったのですね。その際どのようなチャレンジや学びがありましたか?
人のマネジメントや上に立つという経験をほぼしていない状態だったので、正直イメージはついていなかったのですが、ちょっと自信がついて調子にのっていた部分もあったと思います。
うまくいかなかったことや挫折したこともたくさんあったのですが、本当に社内や取引先の人々に育ててもらって、ここまでやってこられたと思っています。立場が人を作るではないですが、早い内にチャレンジして今まで見えなかった景色や中の事情が分かるようになり、視野が広がったので、良かったと思っています。
Q.なるほど。うれしかった仕事のエピソードについても聞いてみたいです。
嬉しいと思うことはたくさんあるのですが、新しい仕事や業界、規模、課題等にチャレンジした時にそれがうまくいったときは嬉しいです。
誰もが知っている有名企業と仕事ができるようになったり、難しい課題に対して「他の社労士やコンサル会社よりも良い」と言ってもらえたりしたときは、達成感はあります。
あとは社会保険労務士の可能性にチャレンジし続けるというのも意識しているので、「社労士らしくない」と言われたときはうれしいです。
Q.お客様とのやり取りで、印象的だったエピソードもありますか?
先程の話と重複もしますが、初めて「先生」と呼んでもらえたり、ちゃんと名前や顔を覚えてもらったりして、信頼してもらったときは嬉しかったです。
名刺交換した人が覚えてくれていて連絡くれたり、転職して別の会社の課題について相談をくれたり、人とのつながりで仕事ももらっていますし、人間的にも育ててもらっていると思います。
Q.社労士業界の課題、みたいなものを感じていれば教えてほしいです!
社会保険労務士の中に素晴らしい人はたくさんいて私が言える立場ではないですが、全体的には閉塞感、ガラパゴス化しているなという印象はあります。
社会的に社会保険労務士の価値や良さもまだまだアピールが足りないと思いますし、反対に自分たちが社会保険労務士としての可能性に全然チャレンジできていないのでは?と感じることもあります。人に関わる課題は今でも、採用、教育、定着、評価、ダイバーシティ、エンゲージメント、労務管理、コンプライアンス、ハラスメント等々、多様化して複雑化していますが、自分たちに支援できるのはここの課題だけというように諦めているように見えてしまうこともあります。
専門家として、プライドを持って自分たちが様々な会社や業種、課題に切り込んでいくべきと思っています。
Q.役員としての顔もある新井さんですが、汐留社会保険労務士法人の人事まわりの施策を考えたりと組織内の改善にも先頭に立って取り込んでおられますよね。ざっくり、現在の汐留社会保険労務士法人はどんな組織だと考えていらっしゃいますか?
汐留社会保険労務士法人は本当にプロフェッショナル意識が高くて素直な人が多いと感じています。組織上の課題はまだまだたくさんありますが、この風土やカルチャーは大事にしていかないといけないと思っています。
これは誰の仕事とか、明確な役割分担を決めていないので、チャレンジしたり助け合ったりする気持ちは根底にあると思っています。ここを個人の感情やキャリア等とすり合わせてマネジメントし、導いていくのが非常に難しいのですが、その組織開発や道を切り拓いていくのが自分の役目だと思っているので、取り組んでいます。
Q.汐留社会保険労務士法人の今後の展望を教えてください!
日本一の社労士法人にしていきます。専門性、規模、待遇、働きやすさやキャリア、これも多様な定義で日本一になれたらと思っています。
個人としても組織としても足りないところはたくさんありますが、少しずつ自分たちの日本一を増やしていきたいです。
Q.最後に、社会保険労務士に興味のある方にメッセージをお願いします!
社会保険労務士は可能性が無限にある仕事だと思っています。
人に関わる課題は、世間や価値観の変化で変わっていきますが、無くなることはないです。
自分たちの価値観や使命感を変えることができれば、いつまでも社会に貢献できる仕事だと思っているので、どんどんチャレンジしてほしいなと思います。