11月は「過労死等防止啓発月間」です!

10月も残りわずかとなり、年々恐ろしいほどの賑わいを見せているハロウィーンが終わればいよいよ11月です。
残暑厳しかった関東周辺にも、ここ最近、ようやく秋がやってきたような気がします。
(毎年小さい秋を見つけるのが好きな筆者ですが、今秋はいきなりの寒気で驚いています。)

そんな少しほっこりした冒頭から急転しますが、今回の本題となります。

企業様にとっては、いよいよ年末年始に向けて繁忙期に突入する季節でもあるかと存じます。
従業員の皆様にとっても残業に追われる日々になっていくのではないでしょうか。
そんな中、厚生労働省が11月を「過労死等防止啓発月間」として、全国各地で対策推進シンポジウムを開催するなど、過労死等を防止することの重要性について国民に自覚を促し、関心と理解を深める活動を行います。
これは「過労死等防止対策推進法」に基づくもので、平成26年11月から実施されています。
繁忙期を前にして、今一度企業と従業員のよりよい関係について考えてみるのはいかがでしょうか。

 労働契約法第5条では、使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとすると規定されています。
 また、労働安全衛生法第3条第1項では、事業者は、職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならないと規定されています。

 職場における取組としては、労働基準や労働安全衛生に関する法令を、事業主が遵守することが重要となってきますが、全国的に慌ただしくなるシーズンです。
 世の中が全体的に忙しくなってしまう時期ですから、どうしても社員の気持ちや身体が仲間や企業のうかがい知れない所でひっそりと折れてしまうことが多いのが昨今の傾向であるようです。
 そうならないために、企業は、日々の目標設定を厳密にした上で、働いているメンバーのモチベーションや体調を維持するための対策を繁忙期直前の今、講じることが非常に重要になってきます。
例えば、年末年始に向けた日々の指針作りであったり、何らかの動機づけを社内で発表するであったりです。
 昨今ニュースでも取りざたされている過労死などの主な原因の一つである長時間労働の削減への企業としての取り組みの公表や、年次有給休暇の取得促進のためのルールの周知も必要になってくるかもしれません。

もちろん、繁忙期となった段階での長時間労働の削減や、積極的な有給の消化を行うのはかえって従業員自身の首を絞めるだけ、、との考えも大多数で存在すると思います。

 しかしながら、ここで大切なのは単に法令を遵守するだけではなく、
企業が従業員ひとりひとりを大切にしているというメッセージを形として伝えるという意味合いも付加するという事です。

繁忙期を企業として乗り越え、成功を収めるには、従業員個人の工夫だけでは足りないこともあります。
組織的な計画を徹底することによって、社員が健康を維持し、やる気を出して働きやすくなるよう精神ケアも進めつつ取り組んでいくことが大切であると思います。

一致団結した強い組織で、繁忙期を笑顔で乗り切りましょう!

Takemura